最近の物価高や回復しない景気の影響を受けて、近年では住宅ローン支払延滞や固定資産税等の税金不払、管理費滞納の状況が慢性化してしまっている場合、住宅ローンを行った銀行などの債権者は期日までに支払いが行われなかったことを理由としたり、または、税金等が支払われていないことを理由としたりといったことから差押えをうけマンション等の不動産が競売にかけられてしまうことがあります。ただし、この競売による方法の場合、金銭面、プライバシー、居住地の自由の3点について大きなデメリットがあります。まず金銭面についてですが、競売による場合、落札するのはほとんどが不動産業者であるため通常の取引に比べて安く買い叩かれることがあります。次にプライバシーについてですが、競売物件として情報が公開されると不動産業者たちは公開された物件の情報を得ようと調査を開始します。具体的にはその物件の隣近所に聞き込みを行うので近所の人が提供した情報が不動産業者に共有されます。最後に居住地の自由ですが、競売物件が落札されると元の所有者は必ず退去しなければいけません。しかし、任意売却による方法であれば競売により受ける3つのデメリットを受けずに済みます。任意売却とは債権者から合意を得て住宅ローンの残高にかかわらず一般市場での相場価格で売却を行うことです。つまり、安く買い叩かれることもプライバシーも公開せずにすみます。また任意売却では、身内や親類に買ってもらいその身内から賃貸借契約を結ぶことで退去せずに済むことが可能です。