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オーバーローンとは

オーバーローンとは、住宅ローンの残債務が不動産の売却価格を上回っている状態のことを言います。オーバーローンの状態では、任意売却を行なっても、売却後もなお多額の借金が残るケースがあります。つまりは、マイホームを失うと同時に、多額の借金を背負ってしまうという最悪のケースです。まずはなぜこのようなことが起こるのかを考えてみます。
新築住宅の価格というのは、年月の経過とともに急激に価値が下がっていきます。平均すると、5年後にはおよそ8割、10年後にはおよそ7割、15年後にはおよそ5割程度の価値にまで下がると言われています。特に、新築マンションの場合には、土地がついていない分、購入時と売却時の差額が大きくなります。そのため、任意売却をして、ほぼ市場価格で物件が売れたとしても、多額の借金が残ることがあるのです。このリスクを軽減するために、頭金を入れることが推奨されていますが、最近では頭金ゼロで住宅ローンを組む人も増えており、今後ますます破綻のリスクについて危ぶまれています。頭金を1割入れるだけでも、かなりリスクは軽減できると言われています。
さて、オーバーローン状態で、任意売却をしても多額の借金が残ってしまう場合にとる方法の1つとして、自己破産という方法があります。自己破産は、免責がおりると借金がすべて帳消しになるというメリットがあります。自己破産のデメリットは、およそ5年から10年間クレジットカードやローンが利用できなくなることですが、借金がゼロになるというメリットのほうがはるかに大きいでしょう。しかし、様々な事情により自己破産ができない人もいます。そのような人は、任意売却後も、残った住宅ローンを返していくことになります。
住宅ローンを組むときは、万が一のことも考えて、頭金を何割かいれておくなどの対策をしておくことが推奨されます。